作業領域の拡大

自作パソコンでは、ディスプレイを交換するということがあります。

ディスプレイの故障による交換や、作業領域の増大・操作性の向上などを目的とする交換があります。

ディスプレイは、パソコンパーツではなく周辺機器であるため、マウスやキーボードと概ね同じように考えることができます。

このページでは、主に自作パソコンやBTOパソコンにおける ディスプレイ交換における基本的な考え方、交換方法について実例を交え解説しています。

インターフェース

パソコンとディスプレイは、基本的にインターフェースが合致すれば使用することができます。

使用される主なインターフェースには、VGA・DVIHDMI・DisplayPortがあります。目視で確認することもできます。

マザーボードマザーボード

右上から VGA、DVI、HDMI、DisplayPort。


グラフィックボードグラフィックボード。

左から VGA、HDMI、DVI。


ディスプレイディスプレイ。

左から DisplayPort、HDMI、VGA。


マザーボード・グラフィックボード、ディスプレイが どのインターフェースももっているかは、製品によって異なります。

ただ通常は、単独のインターフェースではなく 複数のインターフェースが搭載されているのが一般的です。

交換方法

実際にいくつかのディスプレイと接続して、どのようになるか実例をあげて解説しています。

パソコン本体です。このパソコンは、Intelの第三世代のCPU・チップセットが搭載されています。

液晶ディスプレイ

ケース背面のインターフェース。

ケース背面

15インチ ディスプレイにVGAで接続。解像度は1024×768。

15インチ ディスプレイ

17インチ ディスプレイにVGAで接続。解像度は1280×1024。

17インチ ディスプレイ

19インチ ディスプレイにDVIで接続。解像度は1440×900。

19インチ ディスプレイ

21.5インチ ディスプレイにHDMIで接続。解像度は1920×1080。

21.5インチ ディスプレイ

23インチ ディスプレイにDisplayPortで接続。解像度は1920×1080。

23インチ ディスプレイ

このようにインターフェースが合えば、どのようなディスプレイでも接続することができます。これはグラフィックボードでも同様です。

グラフィックス性能を担っているのは、CPUです。グラフィックボードであればGPUになります。基本的に IntelのCore iシリーズ以降のCPU内蔵グラフィックやグラフィックボードのGPUは、1920×1080のフルHDやそれ以上の解像度に対応しています。

Windowsにおけるディスプレイの解像度は、ディスプレイによって決まります。CPUやGPUがフルHDやそれ以上の解像度に対応していたとしても、ディスプレイの仕様が1440×900まであれば、そのディスプレイの上限の解像度になります。また一般的にフルHDまでであれば、インターフェースやケーブルによって解像度に違いが出るということもありません。

パソコンとディスプレイを接続すると、Windows側でディスプレイの上限の解像度、推奨となっている解像度に自動的に調整がおこわなれます。

解像度の確認などは、デスクトップ上右クリック→ディスプレイ設定、ディスプレイの項目で行います。

このように自作パソコンやBTOパソコン、グラフィックボードでは、ディスプレイと柔軟な組み合わせが可能です。これを発展させたのが、マザーボード端子を使うマルチディスプレイになります。

メーカー製パソコンでも概ね同様に考えますが、マザーボードに端子が付いていたとしても、端子が排他的な使用になっていたり、解像度に制限が加わっていることがあります。そのため、メーカー製パソコンでは 接続端子の他、マニュアルでの確認を行うのが一般的な方法です。

スピーカー

ディスプレイにはスピーカーを内蔵しているものと、内蔵していないものがあります。

スピーカーを内蔵している場合は、ディスプレイから音が出るということになります。またヘッドホン端子が付いていることも多くなります。

スピーカーを内蔵しているディスプレイで、ディスプレイから音を出す場合は、VGAやDVIでの接続では オーディオケーブルをパソコンとディスプレイに接続します。HDMIやDisplayPortはケーブルがなくても音が再生されます。

スピーカー内蔵のものでないディスプレイにする場合は、別途スピーカーを用意して外付けとして使うことが多くなります。

ディスプレイを交換するという場合、現在のディスプレイがスピーカー内蔵かどうか、取り付けるディスプレイのスピーカー内蔵やヘッドホン端子の有無は、確認しておいたほうがよい点になります。

液晶ディスプレイの選び方

液晶ディスプレイを選ぶにあたっては、最大解像度、大きさ(インチ)、接続端子の種類、光沢・非光沢(グレア・ノングレア)、スピーカー内蔵の有無、ヘッドホン端子の有無、付属品などになってきます。

近年の液晶ディスプレイは、VGA、DVI、HDMI、DisplayPortのうち、2つか3つ付いていることが多くなっています。

人気のある大きさでは21.5インチ~24インチです。ゲーム用途などでは 27インチなどもよく使われます。

ディスプレイは、パソコンと接続するとすぐに利用できますが、画面が表示されないという場合は、液晶ディスプレイの電源と入力切替が適切かどうか確認します。