データ救出・緊急時に活用

Windowsが起動しないというトラブルは、パソコンを使用している限り、いつかは必ず直面するトラブルといえます。

ハードディスクの物理障害や論理障害、ファイルシステムのエラー、ブートセクタやWindowsファイルの損壊、ウイルス・スパイウェアによるものなど様々です。
これらはWindowsロゴ画面後のブルースクリーンや再起動、電源投入後の英字のエラー、Windows拡張オプションメニューでセーフモードでも起動しないなどの形となって現れます。

データ救出は基本的に2通りあり、ひとつがパソコンからハードディスクを抜き取りUSB接続などでデータを抜き出す方法。ふたつめがKNOPPIXと呼ばれるソフトを使用し救出する方法です。

KNOPPIXは Windows以外にも Windowsでは認識できないファイルシステムが使われているリンクステーションやNASなどのデータ救出などで使われることもあります。

KNOPPIXとは

KNOPPIXとは、OSと多数のアプリケーションがまとめられたLinuxディストリビューションのこと。イメージファイルをCD-ROMに書き込むだけで使用することができます。

これにより起動しないWindowsパソコンでも、KNOPPIXの入ったCDからブートすることで様々なことができます。
特にデータ救出の際は、Windowsに依存せずLinuxによって内部のハードディスクにアクセスし、ファイルやフォルダを他のUSBハードディスクなどにコピーすることができます。

ドイツの Klaus Knopper氏が開発。産業技術総合研究所が日本語化しています。フリーでダウンロードし使用することができます。

KNOPPIXのバージョンは現在 6.7.1ですが、ここでは前バージョン 6.4.4で解説しています。使い方はほとんど同じです。

ダウンロードとCD作成

KNOPPIXダウンロードページ

上から2番目KNOPPIX 6.7.1 CD Japanese Edition 700MBを選択します。現在のバージョンは5.3.1 6.4.4 6.7.1で、バージョンアップのたびに高速化され使いやすくなっています。

KNOPPIX

ダウンロードにはやや時間がかかります。ダウンロードが終わると拡張子が.isoの下記のようなアイコンが表示されます。パソコンにより表示されるアイコンは違いますので気にする必要はありません。
これをイメージファイルとしてCDに書き込みます。ISOファイルをイメージファイルとして書き込む方法が分からない場合は、ISOファイルをイメージファイルで書き込むを参考にしてください。
書き込み後、パソコンの電源を入れるときにCDドライブに作成したCDを入れ、CDの起動順位を1番目にするとKNOPPIXが起動します。

ダウンロード


使い方

CDの起動順位を1番目にしてKNOPPIX クノーピクスを起動します。そのまま自動で起動してきます。

起動

KNOPPIX クノーピクスのデスクトップ画面です。CD起動ですのでWindowsに比べて動作にやや時間が必要ですので、慌てずにゆっくり操作することがポイントです。 デフォルトでは基本的にすべてシングルクリックでHDDやフォルダを開いていきます。右クリックを活用すると便利です。

クノーピクスのデスクトップ画面

左上のKNOPPIXアイコンを右クリック→Open in New Window。

アイコン

KNOPPIXでは、ハードディスクは物理単位ではなくパーティション単位で表示されます。この時ハードディスクに内蔵されているリカバリー領域などもWindows上からは隠れてパーティションが見えませんが、KNOPPIX上では見えることになります。下記の画像では、内蔵ハードディスクが1つで、Cドライブがsda1、Dドライブがdataとなっています。2.5HDDは外付けHDD。その他 USBフラッシュメモリなども認識します。

パーティション

開きたいドライブはそのままクリックするか、右クリック→マウントする→ドライブをクリック。どちらでもOKのようです。

マウント

デフォルトでは隠しフォルダ・隠しファイルすべて表示されます。あとは救出したいデータを探していきます。

デフォルト

救出したいデータをコピーしやすくするため、もう一つウィンドウを開きます。ファイル→新規ウィンドウ。

新規ウィンドウ

もうひとつウィンドウが開きます。

ウィンドウ

このウィンドウをコピー先にします。コピー先になる媒体を選択して同じように右クリック→マウントして開きます。

媒体を選択

あとは、マウスでドラッグ&ドロップするとコピーされます。データを移す際もWindowsでのフォルダやファイルのコピーとほとんど同じ感覚で行います。ただしハードディスクに問題がある場合はコピー作業がうまくいかない、エラーが出るという事は考えられます。

コピー

コピーが終わり、ウィンドウを閉じるときはファイル→ウィンドウを閉じる

閉じる

KNOPPIXを終えるときは、左下アイコン→ログアウト

ログアウト

シャットダウン。

シャットダウン

動画

KNOPPIX 6.4.4を使用したデータ救出をしている動画です。参考にされてください。KNOPPIXはCDのみで起動させていることもあり、動作速度はパソコンのスペックに左右されます。ゆっくりと操作することを心がけるといいかと思います。

下記は、旧バージョンのKNOPPIX 5.3.1での実際にデータ救出をしている動画です。KNOPPIX起動後、バックアップ先のUSBフラッシュメモリをパソコンのUSBポートにさしたところから始まります。

KNOPPIXで一番多いのが書き込みができないというトラブルです。これはバックアップ先の媒体が読み込みのみの設定になっていると生じます。媒体内でフォルダの新規作成ができるかどうかで、読み込みのみか書き込みも可能か知ることができます。もし読み込みのみならば媒体を右クリックして、

Change read/write mode

で切り替えることで読み込みのみか、書き込み可能かを選択することができます。動画を参考にしてください。書き込み可能な場合は動画にあるように媒体にフォルダの新規作成やデータのコピーが可能となります。

バージョン6.4.4以降のKNOPPIXはデフォルトで書き込みもできるようになっているようです。


KNOPPIXが起動しない

KNOPPIXを使用しても、起動しないということもあります。

ハードディスクの物理障害や、物理障害ではなくても論理障害(Windowsファイルの破損やファイルシステムエラー)などで起動しないこともあるようです。またKNOPPIXが起動してもハードディスクをマウントして内部のデータを見ることができない時もあります。

この場合は、KNOPPIXでのデータ救出は難しいので下記の方法などでパソコンから直接ハードディスクを取り出しデータ救出を行うという方法もあります。

救出したデータの文字化け

KNOPPIXを使用して救出したデータが Windowsのパソコンで見ると文字化けしているということがあります。

日本語のフォルダ・ファイル名で起きます。この場合、KNOPPIX上でフォルダ・ファイル名を変更してからデータを救出するするという方法があります。

またUSBメモリは通常 FAT32でフォーマットされていますが、NTFSにフォーマットしてKNOPPIXを使用すると文字化けを回避することができます。

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