Windows XPの起動回復などで活用

Windows XPが正常に起動しない、または全く起動しない場合、Windows 回復コンソールを使用することで、修復・回復作業を行えることがあります。

回復コンソールを実行するには、Windows XP インストールディスクが必要です。

主に以下の作業を行うことができます。他に高度なコマンド操作もあります。

  • チェックディスク
  • MBR(マスタブートレコード)の修復
  • ブートセクタの修復
  • フォルダやファイルのコピー・削除
  • boot.iniの修復(再構築)

このページでは、回復コンソールにおいて比較的よく使われる操作を紹介しています。

方法

Windows XP インストールディスクを光学ドライブに入れ、CDから起動させます。起動順位の変更で光学ドライブを優先起動させます。

XPインストールディスク

Windows XP インストールディスクを光学ドライブに入れ、CDから起動させて、Press any key to boot from CD...と表示されている時にキーボードのいずれかのキーを押します。

CDから起動

Windows Setupの青い画面になります。

青い画面

セットアップの開始画面になります。回復コンソールを行うため キーボードのRキーを押します。

Rキー

ディスク構成の確認中という画面になります。接続されているハードディスクの確認をしているのでしばらく待ちます。

ディスク構成の確認中

使用するキーボードを選択する画面になります。キーボードの半角/全角キーを押します。

半角/全角キー

確認画面になります。キーボードのYを押します。

Yキー

しばらく待つと黒い画面になり、回復コンソールの画面になります。「どのWindows インストールにログオンしますか?」と聞いてくるので、通常は 1 を入力してEnterキーを押します。

回復コンソール

administratorのパスワードを入力してくださいと聞いてきます。ここは通常は何も入力せずEnterキーを押します。パソコンに設定しているユーザーアカウントとは異なります。 もしadministratorにパスワードを設定している場合は、そのパスワードを入力してEnterキーを押します。

administratorのパスワード

ここから回復コンソールの作業が開始できます。通常は C:¥WINDOWS> となっていますが、起動しないパソコンの場合は C:¥> と表示されていることもあります。

C

回復コンソールの作業を終える場合は EXIT と入力してEnterキーを押します。

EXIT

CHKDSK チェックディスク

回復コンソールで最も多く使用するコマンドはCHKDSK チェックディスクです。ドライブを検査し、そのドライブの修復または回復を行います。また不良セクタをマークし、読み取り可能な情報を回復します。

  • chkdsk・・・ディスクの検査のみ
  • chkdsk /p・・・ドライブの完全チェックを行い、エラーをすべて修正
  • chkdsk /r・・・不良セクタを見つけ、読み取り可能な情報を回復

通常は chkdsk /r を実行します。/r スイッチを指定すると、自動的に /p スイッチも指定していることになります。実行するとチェックディスクが始まります。時間がかかるのでしばらく待ちます。止まっているように見えてもチェックディスクは行われています。

CHKDSK

チェックディスクが終わったら結果が表示され C:¥WINDOWS> の入力画面に戻ります。

結果

EXITと入力すると回復コンソールが終わり、パソコンが再起動します。

FIXMBR

FIXBOOTは、ブートセクタの修復を試すことができます。

fixboot と入力します。確認してくるので yキー。

FIXBOOT

早ければ数秒で終わります。

数秒

FIXMBR

FIXMBRは、マスターブートレコード(MBR)の修復を試すことができます。

fixmbr と入力します。確認・警告してくるので yキー。

FIXMBR

こちらも早ければ数秒で終わります。

終わり

これらの作業をどれかひとつ、あるいは複数行うことにより、一時的に起動が回復することもあります。

その他

「NTLDR is missing」のメッセージが出て起動しないなどの場合。

  1. C:¥WINDOWS
  2. C:¥WINDOWS>cd ..
  3. C:¥>copy D:¥i386¥NTDETECT.COM 上書きメッセージが出たらYes
  4. C:¥>copy D:¥i386¥ntldr 上書きメッセージが出たらYes
  5. C:¥copy D:¥i386\bootfont.bin 上書きメッセージが出たらYes
  6. C:¥EXIT

Boot.ini再構築。

  1. C:¥CD ..
  2. C:¥ATTRIB -H C:\boot.ini
  3. C:¥ATTRIB -S C:\boot.ini
  4. C:¥ATTRIB -R C:\boot.ini
  5. C:¥del boot.ini
  6. C:¥BOOTCFG /Rebuild 入力が必要(Microsoft Windows XP Home Editionの次に/fastdetect)
  7. C:¥EXIT

「NTLDR is comprssed Press Ctrl+Alt+Del to restart」のメッセージが出て起動しないなどの場合。

  1. C:¥Windows>CD ..
  2. C:¥ATTRIB -C C:NTLDR
  3. C:¥EXIT

回復コンソールで必ずしも起動が回復するというわけではありません。

起動しなくなった原因が、ハードディスクである可能性は高いため、起動したとしても、重要なデータのバックアップを取ったり、ハードディスクに問題がないかどうか診断したほうがよいでしょう。

ハードディスクに問題がある場合は、一時的には起動したとしても、次回は起動しなくなるということがあります。