ネットワーク・インターネットの基本

インターネットは、米国のARPAnet アーパネットというコンピューターのネットワークが起源です。

このネットワークに、通信モデルとして TCP/IPプロトコルが導入され、後にISPが参入して大規模なネットワークが形成され今日に至っています。このことからインターネットは、プロバイダの相互接続ともいわれます。

コマンドプロンプト、tracert コマンド。

経由

一番上が自分の使用しているルーターです。一番下の目的のサーバーまでどのようにして到達したか表示されます。

途中経由している箇所は、プロバイダや中継地点のルーターになります。ルーターからルーターへパケットが転送されて、目的のサーバーに届いています。

パケットの通り道のことを経路といい、ルーターは、経路表、ルーティングテーブルを参照して経路を選択し、パケットを最終目的地まで中継していきます。

パケットには、最終目的地のIPアドレスが荷札のように付いています。インターネットのルーターとルーターの間は、最終目的地に着くまでは主にMACアドレスによって転送されています。

このようなコマンドを入力して確認するということは 特に必要ありませんが、インターネットにおいては、プロバイダなどのルーターが結節点となり網目状になっています。家庭や社内で利用しているルーターは、インターネットの端にあり 出入り口になっていることになります。

スター型

ネットワークには、バス型、リング型、スター型があるのですが、現在主流となっているのは スター型です。

家庭や社内のLANは、スター型になっていると考えます。

スター型

ルーターが基点となっています。インターネットとの出入口、パケットの次の送信先を知っているため、デフォルトゲートウェイともいいます。

AP(無線LANアクセスポイント)やハブはLANを分岐する機器です。ネットワークプリンター、NAS(ネットワークディスク)というのは、ネットワークに参加できる機器のことです。

ルーターには多くの機能がありますが、最も重要なのはネットワーク内にIPアドレスを割り当てるということです。これを DHCPといいます。

データの送信先が、違うネットワークであるならデータをルーターに渡します。同一ネットワーク内であれば、主にMACアドレスを使って送信します。

コンピューター名

ルーターのDHCPが有効である場合、パソコンやネットワーク機器をLANケーブルで接続すると、IPアドレスが割り当てられます。

ルーターのIPアドレスが、192.168.1.1であれば、接続した機器は、192.168.1.2以降の数字となります。ルーターを中心としたこれら機器の集まりを ネットワークやローカルエリアネットワーク LANといいます。

パソコンにIPアドレスが割り当てられると、ルーターの管理画面にアクセスできたり、ネットワークに参加している他のパソコンやネットワーク機器を確認することができます。

パソコンからネットワークの状況を確認する場合は、ネットワークアイコンやエクスプローラーからのネットワークを使います。

ネットワークアイコン

ネットワーク内の他のパソコン、ルーター、ネットワークプリンターなどが表示されます。パソコンはコンピューター名が表示されます。

デスクトップ上、右クリック→詳細設定、デバイスの仕様のデバイス名。PC名ともいいます。末尾はPCとなっていることがありますが、そうでないこともあります。

コンピューター名

ネットワークプリンターからスキャンを行う場合などは、プリンターでコンピューター名を指定することがあります。

また、ネットワーク内の他のパソコンなどを表す場合は、\\から始まるネットワークパスが使われることがあります。例えば、ネットワークにUSER2-PCがあれば \\USER2-PCとなります。

その他

Ethernet

イーサネット。Ethernetは、使われているものがほとんどLANケーブルであるため、ほぼLANポートやLANケーブルのことを指します。ルーターやハブのLANポート、パソコンのLANポート、LANケーブルなど、すべて Ethernetという規格です。

Ethernetという統一された規格により、LANを使ったネットワーク・データ送受信などが容易になっています。

100BASE-TX、1000BASE-Tとは転送速度のことで、1000BASE-Tが 1Gbpsに対応したギガビットLAN。ルーター、ハブ、NIC、LANケーブルでは転送速度に関係してきます。

ルーター

一般的には 家庭・社内で使われていますが、インターネット上ではプロバイダやサーバーのあるネットワークでもルーターは必ず存在します。ルーターとルーターが網目状に結びついているのが、インターネットです。

ルーターには、LANのポートが複数付いていますが、これはハブと同じになります。実際のDHCP機能、外部のネットワークとの通信などは、ルーターに内蔵されているチップやソフトウェアによって実現されています。

つまりルーターというのは、どちらかというとソフトウェアに近く、市販されているルーターは、ハブの機能や無線機能が付いているということになります。実際にルーターの管理画面などでルーター機能をOFFにすると、ハブとして動作することがほとんどです。

ルーターは、インターネット側のWAN側とネットワーク側のLAN側にポートがあります。WAN側のIPアドレスがグローバルIPアドレス、LAN側のIPアドレスがプライベートIPアドレスになります。

WANというのは、本来 広域のネットワーク、同一の組織で形成される大規模なネットワークを指します。ただ WANをインターネット、インターネット側と捉えることもあり、ルーターの管理画面や外部ポートに WANと表示されることがあります。

AP

アクセスポイント。無線の電波を発信する機器のこと。ルーター機能があるものを 無線LANルーターともいいます。

無線LANルーターには、ルーター機能をOFFにして使うモードがあります。ブリッジともいいます。

ブリッジというのは、橋という意味です。例えば、異なるネットワークをひとつにしたり、有線のネットワークと無線のネットワークに橋をかけて相互に使えるようにするという意味になります。ブリッジというのは、現在ハブが担っている機能になります。

すでにルーターや有線のネットワークがある場合は、無線LANルーターをブリッジとして使います。無線LANルーターのルーター機能をOFFにすると、無線での接続が可能であり、かつハブとして動作します。

仮に すでにルーターが導入されているAという環境において、無線LANルーターのルーター機能をONにして使うと、Bという環境が構築されます。

概ねインターネットなどはできることもありますが、Aの環境にあるパソコンから、Bの環境にあるパソコンやネットワークプリンターなどへはアクセスできないということがあります。

つまり橋渡しができないため、無線LANルーターのルーター機能をOFFにしてブリッジとして使うということになります。

ハブ

ネットワーク内で LANを分岐する機器。一般的なLANで使われるものは、スイッチングハブといいます。

ネットワーク内に複数のパソコン・機器を接続する際、ルーターのポートが足りない場合に使われます。

MACアドレステーブルを持っており、ポートと接続されているパソコンのMACアドレスを対応させて、主にネットワーク内におけるデータ送受信で使われています。

サーバーとクライアント

サーバーというのは、サービスを提供するコンピューターやアプリケーションをいいます。

ルーターのDHCPというのは、サーバー機能になります。

インターネットでは、Webサーバーやメールサーバー、家庭・社内ネットワークにおいては、主にデータを保管するファイルサーバーやアプリケーションサーバーなどがあります。サーバーがサービスを提供する側であるのに対し、クライアントはサービスを要求する側です。

普段使用しているパソコンは、他のパソコンから頻繁にアクセスされたり、何らかの機能を他のPCに提供しているわけではないので、クライアントPCだと考えることができます。

ホストとノード

ネットワークに接続されている機器を、ホストやノードということがあります。

一般的に、物理的な端末、機器、コンピューター、サーバー、ルーターなどを具体的に指すときが ホスト。ネットワークの構成を図示したり、抽象的に点で示すときにノードという言い方をします。ノードは、節や節点という意味です。

ユニキャストとブロードキャスト

ユニキャストとは 1対1の通信、ブロードキャストとは 1対多の通信。

プライベートIPアドレスのホスト部は 255がブロードキャストアドレスとして予約されています。このアドレスは、ネットワーク内の端末に1対多で通信を行うときに使われます。

このような通信は、ユーザーが行うというよりも、IPアドレスとMACアドレスの確認を行ったりするために、コンピューターが内部で行っています。

CSMA/CDとCSMA/CA

有線LANと無線LANでは、通信の方法が少し異なります。

有線LANでは CSMA/CD方式、無線LANでは CSMA/CA方式。ともにネットワーク回線での、データの衝突を回避する通信方式です。

CSMA/CDでは、信号の衝突を検出すると、ランダムな待ち時間を入れる。CSMA/CAでは、衝突が起きそうなときは 事前にランダムな待ち時間を入れるようになっています。