COVARIANCE.S関数(標本共分散)

コバリアンス・エス

COVARIANCE.S関数は、標本データの共分散を返す関数です。一般的に母集団の標本の共分散を求める際に使います。

例:COVARIANCE.S関数を入力。引数にセル範囲を指定。

COVARIANCE.S関数

Enterで結果が表示されます。

標本共分散

標本共分散の公式。B14・C14に平均、E列・F列に偏差、G列に偏差の積、G14に積和。G16に公式による共分散、I4の関数による共分散と一致します。

標本共分散の公式

公式に従った標本共分散の求め方は、以下のようになります。

  1. x(B列)とy(C列)それぞれのデータの値-平均
  2. (xのデータの値-平均)×(yのデータの値-平均)
  3. 2の和
  4. 3を(データの個数-1)で割る

共分散の求め方とほとんど同じですが、4が異なります。標本共分散では 1/nではなく 1/(n-1)を使います。

共分散をxとyの標準偏差の積(B17)で割ると、相関係数(I6)となります。標準偏差はSTDEV.S関数を使います。

COVARIANCE.S関数と類似した関数に、COVARIANCE.P関数があります。

COVARIANCE.S関数は、標本データの共分散、関数・数式では 1/(n-1)が使われています。一方、COVARIANCE.P関数は、標本ではないデータの共分散、関数・数式では 1/nが使われています。