VAR.P関数(分散)

バリアンス・ピー

VAR.P関数は、データの分散を返す関数です。分散とは、データのばらつきの大きさを表す指標です。

一般的に母集団のデータ、標本ではないデータの分散を算出する際に用いられます。VAR.PのPは母集団 populationの意味。

例:VAR.P関数を入力。引数にセル範囲を指定。

VAR.P関数

Enterで結果が表示されます。分散は143.64となります。

分散

分散の公式。B14に平均、D列に偏差、E14に偏差平方和、E16に公式による分散、G4の関数による分散と一致します。

分散の公式

まとめると、分散は以下の方法で求めることができます。

  1. データの値から平均値を引く(偏差)
  2. 1を2乗
  3. 2乗した数値をすべて足す(偏差平方和)
  4. 3をデータの個数で割る

偏差を算出してすべて足し合わせると 0となります。そのため、2乗することによって数値に大きさをもたせます。またマイナスの数値は掛け合わされて正の数となります。

最後に偏差平方和をデータの個数で割ると 分散となります。分散の平方根は 標準偏差となります。そのため、分散は標準偏差の2乗であることを示す s2σ2と表記されることがあります。

VAR.P関数と類似した関数に、VAR.S関数があります。VAR.P関数は 偏差平方和をデータの個数(n)で割りますが、VAR.S関数は 偏差平方和をデータの個数から1引いた(n-1)で割ります。