停電で起きるトラブル
停電、一時的な電源断は、様々な原因で起きます。
コンセントを抜いてしまった、ビルのメンテナンスで停電が行われた、落雷による瞬断・瞬停などです。
停電や瞬断・瞬停がパソコンや周辺機器に影響があるか?というと、影響はほとんどないといえます。最近のパソコンや機器は壊れにくくなっているからです。
ただやはり、トラブルが発生しているのも事実です。停電がトリガーとなり、パソコン・周辺機器でトラブルが起きることは、まれにですが起きます。
このページでは、停電による影響や対処法について考えてみます。
ネットワークディスク・NAS
LAN接続タイプのハードディスクです。
家庭でも使われますが どちらかというと事業所などでよく使われます。
通常の外付けハードディスクとは違い ファームウェアやOSが内蔵されている多機能なディスクです。NASともいいます。
ネットワークディスクは、連続稼働で使用していることが多いのですが、停電によってトラブルが起きる事例は実際に報告されています。停電から復旧後に、ネットワークディスクにアクセスできないというものです。
ファームウェアや内部のハードディスクを構成しているRAIDというプログラムや内蔵されているハードディスクの故障などが起きることがあります。復旧は簡単にできないことが多く 専門の会社に依頼することが多くなります。
原因はメーカー・型番により様々ですが、普段からの連続稼働による負荷で、停電が故障を誘発したり、ファームウェアの弱点などが指摘されています。
最低限の対策として ネットワークディスクのみにデータを入れない、ネットワークディスクのバックアック機能を使い他のデバイスにバックアップを取ることがあげられます。
パソコン
パソコンに内蔵されているハードディスクは、近年 高性能化し壊れにくくなっているため、簡単にトラブルが起きることはありません。
ただ停電がきっかけとなって、もともと調子の悪かったハードディスクがダメージを受けたりすることは考えられます。
停電から復旧後 起動しないということはまれにですが起きます。また自動で Winodwsのチェックディスクが行われることがあります。
モデム・ルーター
モデム・ルーターは インターネット接続を維持している機器です。
停電でインターネット接続が不安定になる、繋がらないということがしばしばあります。
停電後に、ルーターのインターネット接続が切れるというものです。
停電後 インターネットにつながらないという時は、まずモデムやルーターの起動を待ちます。4,5分待って ルーターのインターネット接続ランプの確認やログインして接続が確立しているかどうかの確認を行います。
停電から復旧後、ルーターの接続が不安定になるということもあるため、その場合 ルーターの電源を入れ直すか、管理画面から再起動を行います。
無線LANアクセスポイント
無線LAN、もしくは無線LANアクセスポイントに影響がでることも十分に考えられます。
停電や電源OFF後などに 無線LANにつながらない、つながりにくくなったということはしばしばあります。
特に、2.4GHzの帯域を利用していた場合です。
2.4GHzの帯域はチャンネルが13個あるのですが、停電や電源のOFFで 今まで問題なくつながっていたチャンネルから、混雑しているチャンネルや電波障害が起きやすいチャンネルに変わってしまうことが考えられます。
チャンネルを自動に設定していた場合に起きます。
停電後つながりにくいという場合は、電波状況の確認やアクセスポイントにログインしチャンネルの確認を行います。
ネットワークプリンターなど
停電によりルーターをはじめ、すべてのパソコン、ネットワーク機器の電源が切れますが、IPアドレスを持つ機器で ルーターから自動取得になっている場合、復旧後に プライベートIPアドレスが変わってしまうことがあります。
これが原因でネットワーク機器が動作しないというものです。
この場合、ネットワーク機器のIPアドレスを元のアドレスに設定する、または新たに固定して設定するという方法があります。
UPS
モデム、ルーター、ネットワークディスク、無線LANアクセスポイントなどは、停電から復旧後 5分は待つ必要があります。内部のファームウェアやプログラムが再度起動するに時間がかかるからです。
一定時間後に インターネットにつながるかどうか?ネットワークディスクにアクセスできるかどうかを確認したほうがいいでしょう。
停電によるトラブルで、深刻なのはネットワークディスク・NASになります。
頻繁に使用している重要なデータを入れていることが多く、使えない、データが消えるとなると影響があります。
対処法としては、前述したようにネットワークディスクのみにデータを入れない、停電の可能性があるときはシャットダウンしておくということや、UPSを導入する方法があります。