CPUクーラーの仕組み

パソコンで最も高温になるのは、CPUです。

負荷時には100度以上の高温になります。それほどの高温を維持しては、CPUも動作できないため、パソコンには必ずCPUクーラーが取り付けられ冷却が行われています。

ここでは、CPUクーラーの仕組みや種類について解説しています。

仕組み

CPUは前述したようにパソコンの中では最も温度が高くなる部品です。

CPUを高温になり過ぎないよう冷却するために、CPUクーラーは取り付けます。

ちなみにCPUクーラーを付けないとどうなるかというと・・・

  • CPUファンのケーブルがマザーボードに接続されていないため、起動時にエラーが出る。
  • 電源投入後、数分でCPUが高温になるため、BIOSで保護が働き電源が落ちる。

というようなことになりますので、パソコンを使用することはまずできません。

CPUクーラーの基本的な構造は、ヒートシンク、CPUファンとなっています。またCPUとヒートシンクの間に CPUグリスが塗られています。

CPUクーラー一般的なCPUクーラー。


ヒートシンクとCPUファンヒートシンク部分とCPUファンの2つで成り立っています。この2つはネジなどで固定されています。


CPUグリスヒートシンクの裏側(CPUとの接着面)にはCPUグリスが塗られています。CPUとヒートシンクの間に空気などの隙間がないようにして、CPUの熱がヒートシンクに伝わりやすくするためです。


空気の流れCPUの熱がヒートシンク(金属)へ伝わり、CPUファンが風を送り込むことで冷却します。

マザーボードへの取り付け方法

CPUクーラーのマザーボードへの取り付け方法は大きく分けて2種類あります。

プッシュピンタイプバックプレートタイプです。

プッシュピンタイプとは、CPUクーラーの取り付け方法として昔からよく知られているもので、Intel純正のCPUクーラーで使用されているのでインテルプッシュピンタイプともいいます。

バックプレートタイプは、マザーボードの裏にバックプレートを付けてCPUクーラーをネジで固定するタイプです。

プッシュピンタイプマザーボードへの取り付けはプッシュピンを利用して手で押しこむような感じになります。取り外しの際はマイナスドライバーがひとつあると便利です。


ピン固定に成功すると、マザーボード裏側は4箇所ともこのようにピン(黒)が出ます。


バックプレートタイプバックプレートタイプのCPUクーラー。マザーボードの裏に取り付けるプレートが付いています。


マザーボード裏マザーボードの裏にバックプレートを取り付けます。バックプレートに特殊な両面テープが付いています。一度取り付けるとしっかりと固定されます。


固定ネジ穴をあわせてドライバーで固定します。



CPUソケット

CPUソケットによって CPUクーラーも形状・ピンの場所が多少異なってきます。

そのCPUクーラーがLGA775用なのかLGA1155用なのか どのCPUソケットなら取り付け可能なのか?ということを知っておく必要があります。

Intelのリテール品のCPUには、対応しているCPUクーラーが同梱されています。

LGA1156、LGA1155、LGA1150、LGA1151は、CPUソケット内のピン数が異なるだけで 基本的にCPUクーラーは相互に取り付けが可能です。

CPUソケットのサイズは違っても CPUクーラーを固定する4箇所の部分は長さが同じということです。

Intel CPUクーラーIntel 純正CPUクーラー。

LGA1151 Skylakeの一部のCPUには CPUクーラーは同梱されていません。

グリス

Intel純正のCPUクーラーもそうですが、CPUクーラーには はじめからCPUグリスは付いているのでそのまま使用できます。

また熱伝導率の高いCPUグリスに塗り直すということも可能です。

シリコングリスやシルバーグリスなど、CPUグリスにも種類が多いのですが通常は元々付いているグリスで十分です。

ただどうしてもCPU温度をもう少し下げたいとか、しばらくして塗り直したいという時は、熱伝導率の高いCPUグリスを使用することで、高い効果を期待できます。

シルバーグリスCPUグリスは別売りで市販されています。パソコン自作後もグリスの塗り直しなどができます。

ヒートシンク

ヒートシンクは、CPUからの熱をいかに吸収するかという役割があります。

吸収した熱を冷却しやすいよう いくつもの板(フィン)になっています。

よく利用されるのはアルミ製のものです。また中心が銅でそれ以外がアルミという場合もあります。

銅のほうがアルミより熱伝導が高いのは知られていますが、重量ではアルミのほうが軽いというのがあります。

全銅製のものもありますが、通常はアルミ製および中心が銅でそれ以外がアルミというものが一番多く利用されます。

Intel製CPUクーラーIntel純正のCPUクーラーは、中心が銅でそれ以外がアルミという構造が多いです。。アルミの冷却フィンが取り囲んでいます。

CPUの世代やシリーズによって 銅が使われていないこともあります。

CPUファン

CPUファンの役目は、ヒートシンクに風を送り込むことです。

通常市販されているCPUクーラーや、Intel純正のものであれば冷却に問題が出るということはありません。

ただし中古のCPUでCPUクーラーが付いていない、もっと冷却したい、静音化したいという時はCPUクーラーやCPUファンを増設・交換するということもあります。

デシベル dB

単位としてデシベル(dB)が使われます。

10dB~15dB(超静音)、16dB~20dB(静音)といわれています。静音のものにすると負荷時にファンの回転数が上がっても音がほとんどしないというメリットがあります。

仕様CPUクーラーやCPUファンの仕様は、CPUクーラーの箱に記載されていることが多いのでそれを参考に選びます。


形・大きさ

ほとんどのCPUファンは 8cmや12cmのものがよく使用されています。

形が丸いものや四角のものがありますが、ネジ間の長さは同じなので、ネジで固定されているタイプのものは、CPUファンの付け替えなどは基本的にできるようになっています。

丸型丸型の8cm CPUファン。


四角四角の8cm CPUファン。上の丸型のCPUファンから交換したところ。


マザーボードとの接続

CPUファンはマザーボードから電源を取ります。

マザーボードのCPUの近くに、CPUファン専用のコネクタがあるのでそこに接続します。CPU_FANなどと記載されています。

マザーボードCPUの近くに、必ずCPUファン用のコネクタがあります。4ピンになっています。


4ピンと3ピン

CPUファンの電源ケーブルには、4ピンのものと3ピンのものとがあります。

最近ではほとんどが4ピンのものが使用されています。

4ピンのものは、3ピンのものに PWMという機能が追加されています。PWMは、Pulse Width Modulationの略でパルス幅変調といいます。

簡単にいうと CPU温度に応じてファンの回転数を制御できることです。回転数の制御をどのように行うかはマザーボードのBIOSにて設定しますが、何もしなくてもデフォルトの設定でも自動的に制御されます。

PWMがあることにより、CPUファンの回転が制御され、省電力化、静音化などにつながります。

3ピン3ピンのケーブル。マザーボード側が4ピンでも接続はできます。マザーボードのCPUファン回転数制御などの機能は使用できません。


4ピン4ピンのケーブル。マザーボードのBIOSで、CPUファン回転数制御が行えます。古いマザーボードでは使えない時もあります。


BIOSASUSのBIOS画面。Q-Fan Controlにて有効・無効、動作モードを選択します。



メーカー

使用できるCPUクーラーは、Intel純正のものだけではありません。

探せばいくつかのメーカーが CPUクーラーを開発・販売しています。形やデザインは違うのですが、ヒートシンクとファンという基本的な構成は同じです。

自分が使用しているマザーボードのCPUソケットは何か?物理的にPCケース内におさまるかどうか?4pinか3pinか?などがポイントになります。

CoolerMaster CPUファン。対応CPUソケット多数。

Intel CPUクーラー。LGA1150、LGA1151。