性能の指標
自作パソコンやBTOパソコン、パソコンパーツでは、ローエンド、ミドルレンジ、ハイエンドという言葉が使われます。
ローエンド、ミドルレンジ、ハイエンドは、そのパソコンやパソコンパーツの性能や機能がどれくらいなのかを、ひとことで簡単に表しています。
ローエンドは低いところ、ミドルレンジは真ん中の範囲、ハイエンドは高いところをを示しています。
- ローエンド・・最も性能の低い、低価格な製品群
- ミドルレンジ・・性能と価格のバランスをとった中堅クラスの製品群
- ハイエンド・・高機能・高性能で上級者むけの製品群
このページでは、これらの言葉やそれに関係するパーツ、関連する用語について解説しています。
パソコンパーツ
パソコンパーツでこの言葉が使われるのは、主にグラフィックボードです。他にはCPU、マザーボードやHDD、SSDもあります。
グラフィックボード
グラフィックボードでは、型番などにより性能に大きく違いがあります。
ローエンドのグラフィックボードは、通常のパソコン操作、マルチディスプレイ、動画再生支援、簡単なゲームなどに適しています。
ミドルレンジのグラフィックボードでは、一般的な3Dゲームなどもできるようになっていてローエンドに比べるとできることが多くなります。
ハイエンドのグラフィックボードでは、高機能なのでそのシリーズのグラフィックボードの性能を最大限に利用できると考えていいでしょう。
実際には、ローエンドからハイエンドまで幾つかの製品があり、ローエンドとミドルレンジの間のもの、ミドルレンジとハイエンドの間のものなどもあります。
CPU
ハイエンドなCPUというのもあります。かなり性能のよいCPUです。
例えばCore i7は主流の製品は4コアなのですが、ハイエンドな製品として6コア・8コアのものがあります。
この場合、CPUソケットも異なります。LGA2011やLGA2011-v3などです。一般のメーカー製パソコンではまず見ることはありません。
パソコンショップやBTOパソコンメーカーでは 単体の商品として、あるいはBTOパソコンとして用意していることがあります。
一般消費者でハイエンドPCを使いたい人向け、また業務用・開発用、サーバー、研究・学術などで高度な計算が必要なパソコンなどに搭載されています。
マザーボード
上記のCPU LGA2011、LGA2011-v3などののCPUソケットを持つマザーボードはハイエンドです。
正確には マザーボードに搭載されているチップセットが特別仕様になっています。
またソケットは主流のものであっても、機能が豊富で堅牢な作りであったりするハイエンドなマザーボードもあります。
こうしたマザーボードもあまりパソコンショップにはおいているわけではなく、マザーボードの型番も少し特殊であったりします。
HDD
ハードディスクではあまり使われることはありません。というのもハードディスクは自作パソコンでは、主に5400回転~7200回転のものが使用されるからです。
容量が多いか少ないかというのはあります。
パソコンショップにあるものは、ほとんどミドルレンジのものといっていいでしょう。
10000回転のハードディスクなどが、ハイエンドといわれることがあります。回転が速いので読み書き速度が速く、性能も高いといえます。サーバーなどでよく利用されます。
SSD
SSDもハードディスクと同様、ほとんどがミドルレンジのものといっていいです。容量の多い少ないというのはあります。
SSDは、通常の製品よりワンランク上のものがしばしば販売されています。読み書き速度がより高速なものです。
具体的に言いますと Intel 730 シリーズ、750 シリーズなどがそれです。パソコンショップではほとんど見ることはありませんが、ハイエンドなBTOパソコンに使われることがあります。
高性能を求めるユーザー、研究・開発、サーバーなど特殊な用途で使われます。
メインストリーム
メインストリームという言葉もしばしばパソコン雑誌などに登場します。
メインストリームとは主要な流れ、主流とという意味です。主流の商品、定番の商品、人気があり一番売れている商品ということになります。
主流・定番の商品なので、性能と価格のバランスがとれている主にミドルレンジのものがメインストリームになってきます。
BTOパソコンにしろパソコンパーツにしろ、やはりミドルレンジのものが一番人気があります。
BTOパソコン
パソコンショップなどのBTOパソコンで、ローエンド、ミドルレンジ、ハイエンドという製品群がありますが、性能が違ってくるので価格も違ってきます。
同じような構成であっても、CPUやメモリー、ストレージ(HDD、SSD)、グラフィックボードの構成などが違うので、ローエンドではできないことがハイエンドではできるというのはあります。
どれがいいのかは、予算やパソコンでどういうことをしたいかによって決めることになります。
エントリークラス
エントリークラスというのは、ローエンドやミドルレンジの製品群に近い意味合いがあります。
低価格で高性能、入門的という意味です。
BTOパソコンで使われることが多い言葉で、はじめてBTOパソコンを購入する人に向けた 低価格でそれなりの性能がある入門的なパソコンと捉えることができます。
周辺機器などでも エントリークラスという言葉はしばしば使われます。これも初めて使う人向け、初心者向けという意味が強くなります。
コンシューマ向け
新しいパソコンパーツが出ると、コンシューマ向けと紹介されることがあります。
コンシューマとは、一般消費者という意味です。
それに対して エンタープライズ向けという言葉が出てくることもあります。エンタープライズとは 企業という意味で、企業向けの製品であることを表しています。 コンシューマとは対義語になります。
CPUのXeonが 企業向けのCPUです。サーバーや業務・開発用途で使われます。ただエンタープライズ向けの製品を個人で使っている人もいます。
コンシューマ向けやエンタープライズ向けという言葉は主にCPU、HDD、SSDで使われています。